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症状別

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耳の症状

考えられる病気

・耳が痛い、聞こえにくいといった症状は中耳炎が疑われます。
子どもが耳鼻咽喉科領域でかかりやすい病気の代表格であり、3歳以下の子どもの70~80%は一度はかかると言われています。
その中でも、「耳だれが出る」「発熱」などの症状がある場合は「急性中耳炎」を疑いましょう。カゼによって鼻やノドにいた細菌が耳と鼻をつなぐ耳管(じかん)を通じて中耳に達し、炎症が起きます。

・「聞こえにくい」「耳のつまり感」「耳鳴り」の症状がひどい場合は、
「滲出性中耳炎」を疑いましょう。特に、子どもさんに呼びかけても反応が遅い、耳をやたらと触る、集中力の低下などが見られるときは気をつけてください。子どもさんの場合、急性中耳炎が悪化し、気づかないうちに滲出性中耳炎に発展する、というパターンが非常に多くあります。

・痛くない場合でも聞こえにくい、聞き取りが悪い、みみだれがある場合は「慢性中耳炎」を疑いましょう。できるだけ早く受診することをおすすめします。耳(鼓膜の奥)に起こった炎症が慢性化してしまい、中耳の粘膜がひどくダメージを受ける病気です。症状としては鼓膜に穴があき、耳だれが継続して出てしまい、難聴になる場合もあります。

当院での治療法

当院の中耳炎の治療は、内視鏡を用いることで「見える診療」「理解を深める」ことを徹底しております。内視鏡を使用することにより、お子さんの「耳の状態」をはっきり見ていただく事が可能です。
ご自身やお子様の耳の状態をしっかり把握していただき、本当に必要な治療について理解し一緒に考えていくことができる。そんな治療を目指していきたいと考えています。詳しい中耳炎の治療法はこちらから

予防とご家庭で気をつけていただきたいこと

・中耳炎は風邪に伴って耳管の働きが悪くなっておこることが多く、風邪の予防をして頂くことが、中耳炎の予防にもつながっていきます。中耳炎の予防として、具体的にご両親がお子さんにしてあげられることは「鼻すすりをしない、させない」ことです。そのために、鼻かみについては上手に鼻をかむ指導を親がしてあげるなど自宅でもしっかりと鼻水のケアをしてあげることが大切です。

・保護者の方に注意して頂きたいのは、「急性中耳炎にかかった後、痛みが治まったからといって安易に通院を止めないで欲しい」ということです。
急性中耳炎の痛みが薬で治まったとしても、それは完治している、ということではありません。完全に病気が治まるまでは注意深く管理をしていく必要がありますので、子どもの将来の為にも、しっかりと完治まで通院させてあげてください。

鼻の症状

考えられる病気

鼻水、くしゃみ、鼻づまりの症状が見られる場合は、「アレルギー性鼻炎」や「副鼻腔炎(ちくのう症)」が疑われます。
特に、症状として頭痛や鼻詰まり、黄色や緑の鼻汁、臭いがわからないなどの症状が表れる場合は、「副鼻腔炎(蓄のう症)」を疑いましょう。副鼻腔(ふくびくう)と呼ばれる鼻の穴の周囲にある頭蓋骨の空洞に、細菌などが原因でウミが溜まり、炎症をおこす病気です。

また、鼻づまりがはげしく、眼のかゆみや充血といった症状が強く表れる場合は、「アレルギー性鼻炎」を疑いましょう。花粉症を含むアレルギー性鼻炎はこれまでは大きくなってから(7歳以上)の病気という感覚でしたが、最近では小さな子供のアレルギー性鼻炎も増加してきました。アレルギー性鼻炎の原因は、①「通年性のもの」〈ハウスダスト(ダニ)、ペットの毛、カビなど〉 ②「季節性のもの」〈スギ、ヒノキ、特定の雑草など〉に分けられます。

当院での治療法

当院での副鼻腔(蓄のう症)の治療は、定期的な来院による、鼻の処置とネブライザー治療に上記の抗生物質の少量長期投与で治療を行います。ポリープが出来たり、粘膜が変性を起こして通り道を塞いでしまう重症ケースの場合は手術が必要になります。
(但し、成長期またはそれ以前のお子様に対し、手術をすすめることはまれです。)

当院でのアレルギー性鼻炎の治療としては抗アレルギー薬、ステロイド点鼻薬を主に使用し、症状や容態に応じて改善を図っていきます。

予防とご家庭で気をつけていただきたいこと

特に子どもは副鼻腔が未発達なために、カゼをひくと副鼻腔炎を起こすことが多くあります。慢性化することがありますので、病院での治療やお薬だけでなく、日頃から十分に気をつける必要があります。
①鼻をすすらないようにさせる
②自宅でも鼻水を吸引する
➂正しい鼻のかみ方を教えてあげる

アレルギー性鼻炎については、日常生活に以下の点に気を付ければ、症状を緩和するのに効果があると言われています。
①室内の乾燥に注意
②ビタミンやミネラルを多く取り入れた、バランスの良い食事をとる
➂十分な睡眠をとえる
➃たばこの煙を子どもに吸わせない

※当院のこだわり
<鼻汁(鼻水・膿)の吸引に関して>
シリコン製の細長い吸引管を使用しておりますので、小さなお子様でも鼻内に傷をつけることなく、しっかりと鼻汁を吸い取ることができます。入念に鼻汁を吸引することですっきりと通りが良くなった状態でご帰宅していただくことができます。

詳しい治療法は下記サイトまで
副鼻腔炎
アレルギー性鼻炎

のどの症状

考えられる病気

せきの症状がある場合の一番多い原因としては、やはり子どもがもっともかかりやすい病気である風邪です。
風邪とは本来「ウィルス感染による上気道炎」と定義されており、よく言われるような「お腹の風邪」などは本来風邪と呼ばれるべきものではありません。
ただ、医療機関では患者さんに対して説明をさせていただく際にわかりやすさを優先するために「カゼ」とお伝えさせていただくことが多々あります。
耳鼻科において、「のどの風邪ですね」と言った場合、下記のような疾患を含んでいるとお考え下さい。
このように「カゼ」は様々な病気である可能性を含んでおります。
実際に内科・小児科・耳鼻科のいずれに受診すべきかで頭を悩ませる保護者の方も少なくないことでしょう。
詳細は耳鼻科と小児科の関係をご覧ください

症状がひどく、ゼイゼイと肩で息をしている場合は、気管支喘息や細気管支炎の疑いがありますので、苦しくて眠れなかったり、顔色が悪い場合はすぐに受診するようにしましょう。

のどの痛み、口にぶつぶつ、発熱といった症状がある場合は咽頭炎を考えます。咽頭炎は細菌やウィルスが原因で風邪をおこし、咳、鼻水といった症状を伴います。通常は2~3日で自然によくなりますが、A群溶連菌という細菌に感染している場合は、溶連菌咽頭炎を引き起こしてしまい、抗生剤でしっかり治療しておかないと、リウマチ熱や腎炎などをおこすことがあります。リウマチ熱は心臓への合併症の問題があり、心筋炎や慢性の心臓弁膜症を起こし心不全をおこすこともあるコワい病気です。

高熱、悪寒、食べ物を飲み込んだ時の痛み、扁桃の発赤や腫れが見られる場合は、扁桃炎を考えます。扁桃と呼ばれるノドの左右にあるゴロゴロした部分に、溶連菌、黄色ブドウ球菌、肺炎球菌などの細菌が感染し、炎症がおこるものです。健康な時は菌があっても、抵抗力があるので感染しませんが、風邪をひいたり、過労等で免疫の力が低下し炎症をおこします。

当院での治療法

のどの処置は、ネブライザーによるお薬の吸入や、お薬の処方を行います。症状がひどい場合では点滴を行う場合があります。細菌やウィルス感染によるのどの痛みの治療としては、のどの吸入を行い、炎症を鎮めます。また、抗生剤を処方し、原因となる細菌を叩いていきます。

予防とご家庭で気をつけていただきたいこと

細菌やウィルス感染を防ぐためには、「免疫力の向上」「のどの保温」がかかせません。
のどの痛み、腫れなどの症状があるということは、免疫力の低下が原因で起こることがあります。日頃からビタミンやミネラルといった栄養バランスのよい食事をしましょう。
また喉が乾燥しないように、室内では乾燥しないように加湿器をつける、こまめに水分補給をし、外出する場合にはマスクを着用することをおすすめします。
そして菌を増やさないために、うがいをする事が大切です。こまめにうがいをし、のどに繁殖した菌を洗い流すようにしましょう。

その他(頭痛、高熱)

考えられる病気

・発熱
発熱とは、直腸温で38.0℃以上の状態であると定義されており、発熱自体は病気ではなく、病気の症状によるものです。発熱の原因として最も多いのが、細菌やウィルス感染などによる炎症です。感染に対する防衛反応として発熱の症状をおこし、細菌やウィルスに対抗する力を強める働きがあります。そのため、安易に熱を下げれば良いわけではありません。
風邪など何の病気にかかっているのかが判断できれば、発熱の経過を予測することが可能ですが、高熱が原因不明で続く場合は検査をする必要があります。

・頭痛
多くの子どもは頭痛を経験しており、中には何日も学校を休んでしまう子もいます。
頭痛の原因として、風邪やストレスなどの症状以外に多く見られるのが「偏頭痛」が考えられます。「本当に子どもが偏頭痛になるのか?」と疑問に思われる親御さんもいるとは思いますが、実際に子どもが頭痛の症状を訴える場合は、「偏頭痛」による場合が多いのです。
偏頭痛をひき起こす要因として、元々、体質的に神経伝達物質のバランスが不安定で、様々な原因が引き金となり、「顔と頭部の神経」に痛みをひき起こしてしまうと近年は理解されていますが、大人・子ども共に、偏頭痛の原因は完全に解明されてないのが事実です。

また、耳鼻咽喉科と関連の深い頭痛としては副鼻腔炎を患っている可能性が考えられます。
副鼻腔炎の頭痛の特徴としては、目の周りや頬のあたりの痛みを訴えることが多いのが特徴です。
※副鼻腔炎の詳細に関してはコチラをご覧ください。

予防とご家庭で気をつけていただきたいこと

・発熱
①解熱を使用する場合
以前によく使用されることが多かったアスピリンなどの解熱剤は、特にウィルス性疾患の場合、子どもに脳症を起こしてしまう可能性があるとの報告もあるため、使用することはお勧めしておりません。しかし、どうしても解熱剤を使用する場合は、必ず子ども用の解熱剤を、38.5℃以上の熱があるときに使用してください。
②体温を調節する
熱の状況によっても対策は異なります。
まず、熱が出始めた時は身体を冷やしすぎないことを意識して、掛布団をしっかりかけるなどして、体温を逃がさないようにしてあげましょう。熱が上がっているときは冷えたタオルや保冷パックを用いると共に掛布団を薄めにして、体温を逃がしやすくしてあげると良いでしょう。
➂水分を補給する
こまめに水分を与えてあげ、脱水症状にならないように気をつけてあげて下さい。

・頭痛
頭痛により、吐き気をともなうことも多くありますが、その場合は吐かせてあげると楽になることもあります。鎮痛薬を飲み、ぐっすりと眠ると、すっきりすることも多いので、お子さんが辛そうにしているときには鎮痛薬を飲ませてあげることもひとつの方法です。